1脚本:千葉克彦 絵コンテ・演出:唐澤和也
演出助手:小松由依 広末悠奈 演出進行;久家七海
総作画監督:宮本絵美子 作画監督:川村敦子
美術:藤井綾香
【あらすじ】※公式案内引用1話
[デルムリン島に住む少年・ダイは、勇者に憧れながらも、育ての親の鬼面道士・ブラスのもとで魔法使いとしての修業をする日々を送っていた。ある日、デルムリン島に、勇者とその仲間らしき一行を乗せた船がやってくる。憧れの勇者の登場に大興奮のダイ。しかし、彼らはじつはニセの勇者パーティーだった。ニセ勇者たちの狙いは、世界に一匹しかいないと言われる幻の珍獣・ゴールデンメタルスライムのゴメちゃんを奪うこと。さらわれた大親友のゴメちゃんを取り戻すため、ダイは、ブラスから渡された魔法の筒を手にニセ勇者たちを追う。船上でロモス王を欺きゴメちゃん捕獲を報告するニセ勇者たちに追いついたダイは、魔法の筒に封印されたモンスターたちの力も借りながら、ゴメちゃんの奪還を成功させる。勇敢に戦うダイの姿に心を打たれたロモス王は、ダイを称え、「覇者の冠」を授けるのだった。そうして再び魔法の修業に励む日常に戻ったダイ。そんなとき、島に再び船がやってくる。船から現れたのは、パプニカ王国の司教テムジンと賢者バロン、そしてレオナと名乗る姫だった。]
あらすじについて 公式のものを引用するのは内容の正確性を期するためです。
【構成について感想】
冒頭で勇者アバンと魔王ハドラーとの決戦が描かれま。そして大魔王と配下の観戦の様子も。
※決戦の場隠し部屋については獄炎にて詳細があきらかになりましたが、その設定も踏まえているところから、
三条先生との共通認識がわかります。
また原作にない、バランとソアラ、アルキードの最後が追加されました。
そのあと荒れた海からダイがブラスに拾われた描写にうつります。
この時初見視聴者は勇者が魔王を倒した。それとは別にどこかで爆発が起こり、そこから流された子だということ。
親がいないで拾われただけしかわからないが既読視聴者、前アニメ視聴者にとっては、
バラン編を最後までやるという気概を感じる事ができる構成
また、デルパイルイルからダイ爆発が元々は別の話であったところをつなげる設定変更が下記
・ロモス王がパプ二カに向かう途中の旅路で
デルムリン島調査を、でろりん一派が申し出てついてきている。という設定になっていることで、海上戦にし展開が早くできる。
すぐにゴメを人質にすることでお色気シーンをスキップする形にできる。
船上で覇者の冠を渡すし、「予定通りにパプニカへ」という事にしつぎエピソードにつなげる作りにし
連続性をもたせていることで気持ちが切れにくいなと感じました。
最後にレオナ登場まで持ってゆくことで次回への期待ももってゆける。1
話で切っていく形は〇〇編での終わりくらいでしかしていない印象。
それもつぎへの展開を切らないというタイトルの付け方をしているように思う。
【タイトルで思う事】
小さな勇者、なんだけども勇者とはなにかの基本は自分以外のために行動できることなのかもな
と思います。誰かのために、その力が彼にはあるのだなという事がわかるし、またそれが人のためでなくモンスターであるという所が、今の世として響くようにも思いました。
【伝わる心情から思う感想等】
海上から島に移動していくアングルで、勇者を模したダイの姿がのびのびと育った子どもなんだなっていう様子がほほえましく。でも子ども過ぎない造形(最終戦のディテールに違和感ないスタートにしている感じ)。
この楽しく穏やかな世界で、勇者というものに
どうして至ったのだろうな。勇者様の話をする、救われたというブラスさんの言葉に。
親であろう人たちを尊重していただろうダイのことを思う。
でも魔法使いになれっていうところが、親心を感じる。
そういう立場の難しさもおもうからダイにはそれやってほしくなかったのかなあ・・
人間にもいろいろいるし。勇者になるといっても、なにに対して勇者となるのか。
それは同じ人間のなかに見出すべきものとブラスさんは思ったのかな。いずれ人の世界に帰る。
バルトスさんがヒュンケルをそう思って育てていたのと同じに。
だから、世界に戻るのならば。勇者をたすける魔法使いでと思ったのかもしれないなー
でも戦士になりたかった、ヒュンケルと魔法使いにはなりたくなかったダイ
ここの差が勇者を生むのかもしれない
そんな中での人間の王との出会い
ここでなにか変わった気がします。ブラスさんも、ダイも
・人格者ロモス王の影響
ロモス王シナナに初めて会うわけだけど。58歳
前の魔王との戦いもる王ということにも注目だ、魔王軍と敵として戦っていながらも、
ブラスに敬意をもって接するまだ勇者の育て親という背景がなくとも、偏見をもって接していないというところに、
どうして人望をあつめるのかがわかる。
そんな王が平和ななかでも勇者という存在を歓迎しているのは、武を勇を尊ぶだけでなく、勇者にある
心を大事にしている王だという事がわかる。
そんな王が、ダイ達の側に正当性があることを認め、覇者の冠を渡したことは、どんな影響があるのかな
初めてあった自分以外の人間はでろりんたちだった、(よくない心持の人間)そうではない人もいる
人とモンスターの心を見てくれた人がいて。
養父も認めてくれない夢を
勇者にふさわしいのかもしれないと、初めて認めてくれたのが「人間の王様」だったことは、
もっと注目してもいいのかなとおもったりする。
偉い人っていうところの最初のイメージがシナナなんだと思うと、そのあとの権力者上に立つひとを
どう思うかというのにいい影響を与えたなと思うのです
・最初にあった人間「でろりん」
最初にあった人間が偽勇者というのは、なかなかだなと思う。モンスターを金の為にさらう、そんな人でも
仲間(ずるぼん)を心配する様子はあったりするのが
その後敵とするひととは少し異なっているように描写されていたかなと。
読みきりとは異なり、小舟に置いてきぼりになっていた様子で必死でシナナの船を追う展開。
小舟でロモスについたのか、はたまた許しをもらって船に乗船できたか。どちらなのか、
シナナはすぐパプニカに向かったのでおそらく後者ではないだろうか。
その後許しをもらえてないと城下町にはいられないとおもうので、温情をいただけたのかもね
ロモス城下町に逗留していた数か月あまりの時間についてはとても興味がある。描いてみたいね
ダイにとって、初めてあった人間が数か月後に心入れ替えるからといい、
3か月後には世界の危機を救う助けをしてくれる展開なのだから。そうおもうと
彼らの冒険も興味があるよね、魔王軍を避ける旅だったかもしれないけど、
駄目なところもある弱いところもある人間は
だけど変われる、それを会う人会う人がダイに見せてくれているのだということ。
それが最後の展開につながって行きますね。
・初めてあった王女であり女の子「レオナ」
この回で先んじて登場したレオナ王女だけど、自分と同じくらいの女の子
その子からの最初の言葉が「こんなに小さいの?」シナナからの立派な王族というイメージがあった所
王女様だから立派な言葉がくるのかなというのが崩れて。ギャップにびっくり戸惑う
尚この場面では、自身の息子(当時6歳)は大笑いしていた。どうなるんだろうという期待も抱かせたよです。
あと、ブラスを何回も筒のなかに入れたり出したりする様子も面白かったようで。
仲間を助けにいくという緊張のなかにうまく笑いが入って父さな子にはよかった描写だったと思う。
勇者かもといわれながら相変わらず魔法はできない変わらない部分も見えて
ここがどう変わるんだろうというところにうまくつながっていく構成だったなとも感じました