脚本:千葉克彦 演出:大森常吉、唐澤和也
演出助手:小松由依、広末悠奈
製作進行:巴山亨樹、梶原航平
総作画監督:宮本絵美子、眞部周一郎
作画監督:河野宏之
美術:藤井綾香
【あらすじ】※公式案内引用
「いつものようにダイがモンスターたちと戯れていると、突然モンスターが凶暴化し出す。何らかの暗黒の力がモンスターたちに影響を及ぼしているようだ。危険を感じ取ったブラスはダイをデルムリン島から逃がそうとするが、ダイはそれを拒否。ダイとブラスが押し問答を続けていると、そこに勇者育成業を営むアバンと、その弟子の魔法使い・ポップが現れる。アバンは島を破邪呪文(マホカトール)で浄化して、魔王が復活したこと、そしてパプニカ王家からの依頼を受けて、ダイを勇者に育て上げるためにやって来たと告げる。大切な人を脅かす魔王を打ち倒すため、ダイはアバンのもとで修業することを決意する。 さっそく特別(スペシャル)ハードコースの特訓に臨むダイ。相変わらず魔法は苦手だが、剣の腕はアバンの教えを吸収して目覚ましい成長を見せる。アバンはポップも特別ハードコースに誘うが、ポップはその厳しさに尻込みし、参加する気にはなれずにいた。 修業2日目、アバンはダイに自身の必殺技・アバンストラッシュを披露。そして、アバンストラッシュをマスターするためには、大地・海・空すべてを斬るアバン流刀殺法を身に付けねばならないと言う。ダイはその日のうちに、初歩となる大地斬を会得した。 そして修業3日目。この日アバンがダイに与えた課題は「ドラゴンに変身したアバンと戦う」というものだった。」
第3話です。こちらの演出は唐澤監督です。
重要人物アバン先生の登場回ですからそれも当然
彼がどんな表現されるかで、全体が変わってきますから、そしてダイの親友、もうひとりの主人公ともいえるポップの初登場回をどう描くかも大事なところです。
【構成について】
魔王の復活を魔王が復活したというモノローグではなく、クロコダインの咆哮により魔物が飛び立つ様子で表す。デルムリン島で島の仲間たちの様子がおかしくなる瞬間を描く。戸惑うダイ。そしてブラスじいちゃんからその理由を知る。という流れ、思考を支配されるとブラスやほかの仲間たちの心がなくなってしまう。彼らの自由がなくなり、やりたくもない侵攻の手先になってしまうを知る。という流れ、そこから自分ではどうしようもないけども逃げたくないという意思表示をしたところにアバン登場。です
【心情から見る感想】
島を出て逃げろという、でもそんなことできないよというのは。どういうことなのでしょうか。
自分だけが助かる事という事ができないということ
何が自分だけがなのか、命の話ではない。皆命はあるだけど仲間たちをそのままにしたら、みんなの意思ではない悪事に手先として使われてしまう。
それを、見過ごせないという事。
その願いがあれど、魔を倒すではなく退けるという力をもっていなかったためどうすることもできない、力が足りない。
そんなところでアバン先生が登場。破邪の魔法で皆の意思を取り戻してくれました、仲間たちを救ってくれました。倒すではない選択肢、元に戻す力というものを初めてみたところですごいと思ったのかなと。
修行するなかでやっぱりすごいんだと新たになっていくのは、最初にすごいと思ったのは純粋な「強さ」ではなかったということですね。それは後にもつながっていくところ。挙動も怪しげだし笑
強さを全面に出さないので、すこしずつわかっていく流れがあったと思います。
でも数十数年たっただけで、ブラスさんがどこかで聞いた名前、となって
勇者の名前が風化するというのが感慨深いですね
風化+勇者っぽくない風貌をすることでより分からなくさせている側面はあるのですかね。ポップ君も勇者だから師事したわけではないというのが。個人に惹かれたというのが伝わります。
・ダイががんばる原動力について
勇者になるスペシャルハードコースを履修するダイ過酷な修行ですが、頑張ります。勇者になりたいだけでない理由がここにあるからこそ「早く勇者に」なりたいとなる。2話で構築された関係性がここに入っていることを他者からの目線で表しています。
修行終了後気を失うダイを介抱するポップ
「そんなにパプニカの姫が好きなのかよ」
「へへっ、まあね」
好きだとは言っていないが肯定しているダイ君です。
ポップは好きかどうかがきっと行動の原動力なんだろうなというのが感じられます。(他の場面でも「好き」について言及しますので)。
ダイもその個人的好意が原動力だからなにか分かり合えるところがあったのかな、などと思う。
アバン先生もダイには「友達を救う」という目的があるからやりとげると確信している様子。
これは自身と同じ決意を感じていたからかとおもう
パプニカより依頼を受けたというところでも感じるところはあったかもしれないなと。
このあたりはごくえんでまたわかるかもなどと思う
※ひとりごと
ポップの好きなのか?という問いでは結構皆正直な言葉を各使徒は答えている(ダイ、マァムはそんな感じ、ヒュンケルはすこし違う方向からだけど)。ポップの問いにみんな真剣にウソなく答えているところに、ポップの人の好さみたいなところを感じます。
・兄弟子ポップ
先生の兄弟子として登場するポップ。目的が魔法使いになるであり、なってどうするというところが曖昧だった故、なのか才能あってもなかなか本腰を入れずに修行できず1年近く師事していたようだと、先生がブラスさんに語る場面で伺えます。
ダイ君のがスペシャルハードコースを履修すると聞き。「無理にきまってる」という言葉がもれる
でも初日本気であることを感じ取り、追われる危機感みたいなものもあったかもしれないけどもこっそり見に来る。その姿と才能に驚いていく。できるはずのない事をしていく姿に先生以外の凄いひと(しかも年下)ってあたり、どんなことが胸中を走ったのかな
魔法が得意でないことがわかり「魔法で追い抜かれれる心配がないな」とちょっと安心しつつ。なところで、魔法が得意というところは自分の中で結構大事なポイントなのかなと思う。
この部分での未熟さを指摘されると、先生以外ですと怒ったりしますので、自分的な力の誇りの部分だと思う
・ダイとの出会い
最初にした会話は、島の仲間と先生の心配をするダイに「先生はすげえんだから」と安心しなよという声をかける。 先生がすごいんだという事を伝えたいのもありますが、安心させるような声掛けができる子なんだなという描写が入ります。
そんなダイにポップさんと言われ、弟弟子だけどポップでいいよと伝えるところが気さくな奴なんだなが伝わる。でもこれってダイが素直にポップのいいところすごいところを見てくれているからなんだなという部分もあって、とても相性がよかったんだなと思う。
魔法の詰めが甘いと指摘されていても、ダイにしたら、契約しても出せもしないというところなので、単純にポップってすごいなって思うし、それ純粋に伝えているんじゃないかなと。
ダイは自分よりだれかが頑張ってないとかそういう事思わない子なので、自分が比較対象で自分の中の勇者と比較している、他じゃないので。
だから何かと心配して行動したりとかにつながっていくのかなと思う、
誰かのためにのはじまり