・不死身の男について
ヒュンケルの性格を考える前に、三条先生のがヒュンケルに思い入れがある理由としている
不死身について考えてみた。
三条先生によると(パーフェクトブックより)
「思い入れのある不死身の戦士不死身っていうのは僕が一難シビレる言葉の一つなんですよ(笑)それを代名詞に持ってきているところに彼に対する思い入れが感じられますね。」
とても思い入れがあるようですね。これは若き日にみたものから来てるのか?
① 不死身のルーツ(特撮)=ブラック
となるとルーツは特撮だろうか?ということで少し調べてみました。自分が好きな特撮は「ダイナマン(1983)」なので試しにヒュンケル的な要素の人はいるかなあと思い出す。となるとダイナブラックが役割的にあたる。なお彼は最終回に「不死身の戦士」って博士から言われています。
ブラックの性格は比較的落ち着いた人が多く、ニヒル。パワーファイターが多い、仲間に対して本心を隠しがちな傾向が強い。オーラは紫。
おやおや?どっかで見たよこれ・・・・(笑)
※ダイナブラックは少し性格が違うのですが
前クールで役者さんが同じポジションやっているためあえて変えたそうなので特殊例
ちなみに私の推し、ダイナピンクですがこのころの女キャラにしては戦闘力が高くて強いんです!
当時憧れすぎてハイキックを習得しましたよ。私の戦う女子のルーツはここでした。
後楽園もいったよ!弟泣いてた怖くて。
【余談】
ちなみにダイナブラックとピンクの役者さんですが、三条先生脚本の「キョウリュウジャー」に出ています、
グリーンの父母役で。ふ夫婦になってる!
三条先生?推しCPですか!わざわざこれは・・
※ダイナマンは先生が19歳くらいの時の作品、大学生で超見まくってる時期ですので、なにかしらあるのかなと。
② 不死身のルーツ(ジャンプ)=車田先生
ヒュンケルは「ジャンプの定番のキャラクター」。「ジャンプらしい魅力があるキャラ」という認識
「ヒュンケルが不死身な理由は特にない」
「俺は不死身だと言い張っているから、不死身」
不可解すぎる・・・(笑)。
この「不可解な面白さ」こそが読者に引っかかることは、『ダイの大冒険』でヒュンケルを描いてから得た経験ですね。(ヒーローワークスインタビューより)だそうですけんど、不可解ですって、なぞすぎ。
さてそんな三条先生がお好きなジャンプ作家は車田正美先生です。
ダイの大冒険と同じ担当さんだったそうですが、ダイの人気を車田先生につたえたところ「あいつオレのファンだろ」って言われたことを伝えると三条先生は「見てくださってたんだ」と思ったそうな。(ヒーローワークスより)
というかですね、あれでわかんなかったら鈍すぎ。
三条先生はヒーローワークスにて、ヒュンケルを聖闘士星矢や男塾の世界の人といっておりました。
確かにフェニックスとかそんな感じですよね。
ですが車田先生の作品でもっとヒュンケルなキャラクターがいます。「リングにかけろ」剣崎順です。
この作品の香取石松がポップ的であるとの言及がご本人からあります(ヒーローワークス)
石松が争っていた恋敵が剣崎順。
この人、シャレにならないくらいリスペクトされてヒュンケルに組み込まれています。
尚三条先生が13歳の時に連載が開始されて17歳の時に連載終了。
11歳から14歳ごろに見た作品は最も影響を受けるらしいという話がありますが。ジャストですね。
・スーパースター剣崎順とは
「しかし死んでなかった。を繰り返す男」※基本車田先生の戦士はそうですが
剣崎財閥の御曹司で主人公高嶺竜児の永遠のライバル。もう一人の主人公。
「ギャラクティカマグナム」は一度は聞いたことあるんではないでしょうか。
連載当時絶大な人気を博した。激戦を戦い全身の骨に細かいヒヒが入り余命いくばくもないとされたり
(まんま過ぎて笑う)フッという車田先生イケメン言動の原型を持つ。
ヒュンケルの行動みると、ああれはジャンプてというか
車田仕様のこれですねみたいにニヤニヤできるから、読むのおすすめ。
最初は嫌な奴だったけど、それは孤独故のところがありました、財閥の御曹司なのに
双子の弟とは引き離され両親とは顔をあわせない、
母に顔を触れられたことすらない御曹司は、竜児の姉菊との出会いでいろいろ変わっていった。
・高嶺菊と剣崎順
主人公に恋エピソードがなかったのでかなり取り上げられていました。
・命を守るお守り…「命より大事な女がくれたものだ」そのお守りのおかげで命を取りとめる。
・チャンピオンより一人の女よ!…チャンピオン挑戦の記者会見で、婚約者との婚約破棄と同時に菊に公開プロポーズした剣崎、それを見た石松にタイトル決定戦の前に菊をかけた決闘を申し込まれ。受諾 タイトル戦かかっているのですよという声に、言ったコメント。(菊の意思はどこ行った状態)
「金持ちだ、貧乏人だ頭が良いの、悪いの、そんなもん女をモノにするのに関係ない!」
「唯一あるとすれば、ホレた女を守りぬく力だ!!」
多分、ヒュンケルに悲しい過去がなければこれくらいのことは口にしたんだろうねと思う。
・菊の膝の上で死亡
竜との決戦、たった一人の姉、竜の大事なものを奪うのだから、
戦って勝ってから式を挙げたいと剣崎、剣崎の勝利で終わった試合
ウエディングドレスを着た菊の膝枕でそのまま竜とともに息絶えて連載終了。
幸せにするっていったじゃないか。
これを17歳で見た三条先生の心に残るよね・・・。
幸せにできないといったのちのヒュンケルを思ったよ。不死身でない結末ですがご紹介しました。
【余談】
戦火の告白の元ネタかな?というシーンがあります、
もしあの場所で止めたのがマァムだったら、こうなっていたかもしれないなという形。
いかないでではなく、皆を止めて欲しいという願い、自らの命を盾にするやりとりはとてもエモい
互いを思う故こうなったというシーンでした