・大切な存在を守る、秘めたる想いの変遷
クロコダインに救われ、そのままにしてほしかったと涙したヒュンケル、
愛ゆえに重い罪を犯したことが死で清算されるとおもったけど。
そんな軽いものではないし、(ということで自分の命で済むはずはないという認識はあったということですね)
まずは戦いでダイ達を助けること
マァムとクロコダインのヒュンケルのために流した涙に報いるため生き直しスタート。
バルジ島へ向かい氷魔塔へ
ここでいきなりマァムが塔に刺されそうになっていたわけで、
そのままにしてほしかったと足を止めないでよかったと思ったろうね。
・守りたい気持ちが、まずは原動力
贖罪とかの前に、まずは目の前の人を守り目の前の敵を倒す、という形で
バルジ島では戦っていたのではないかと思う。フレイザードを倒すための最適解を理解し実行する。
それは戦士の役目だったろうと思う先を促すもマァムの「でも・・・」は
彼にも意味は分かっただろうけどね。困ったかも
どういおうかというときにイチャイチャに耐えきれず
ポップが連れて行ったときに思わず笑ったのは。
思惑はともかく連れて行ってもらえて助かったのと、その弟弟子の対抗意識みたいのがほほえましかったのかな。
アニメ版の振り返ろうとするマァムの表情をみたらそうはいかなかったかもですが。(でも、見てない)
グランドクルスを放ちいったん倒れるわけですが、
彼はこの時思うのです「いかん・・このままではダイ達が」と
彼の原動力は、「大切な人を守る」マァムと同じになっていることにまずは注目です
(範囲はマァムのが広いですが)
あと注目は「ダイたち」です。
ポップやクロコダインやマァムはこういう時「ダイが」とか「ダイとマァムが」とか
「ヒュンケルが」「みんなが」っていうんですが。
ヒュンケルは「ダイ達」「ダイと…みんなが」を付けます。
ちなみにマァムいないときはピンポイントで名前言うよ。
たちってときは言わないけどそこに居るんだと思うし…の時もいる、大事な人は名前を出さない。
先生に似たんですかな?
「ダイたち」に危険を及ぼしたくない
それでは、どうしたらと思いいたるのが、先生の教えだったり、バルトスとうさんなんですよね。
彼のこころは、少し進んできているのがわかる。
ここについては梶さんが
2022.6.21 Vジャンプ8月特大号で三木さんとの対談時に語っている※1
「生の執着などない彼に、自分の命を懸けてでも守りたい存在ができたこと」
「犠牲になる覚悟だけでなく、生きて、その存在のために道を作ってあげたいと思ったこと、思えたこと」
とあります語らない中に、それを感じるわけですね。
生の執着がないので、邪魔になるようならば生きなくてはいいは結構後ろまでありますが、
ここも解消していきますよ。(後述)
・判決を受け入れるも
旅の中で戦いの傷跡を思う、思い悩む。大事な人を幸せにできるのかと。
で多分自分の命を懸けてでも守りたい存在の幸せについては考えたと思うのですよ。
氷魔塔で生きていたことを喜び、レオナの前でかばおうとした人を。
判決を受け入れて、使徒として生きることを決意し、また会おうといって再会するまでの間に、
いろいろ思うところがあったのだろうと思ったら。
ノベライズ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 それぞれの道』で
ヒュンケルとクロコダインの2人旅エピソードが発表※2
不死騎団により家族を失った少女との出会いが描かれました。
マァムが自分にしてくれたように自分が人を救えるのだろうか。という命題も見えました。
ここで使徒として生きる事を決意するも、不幸にさせてしまった人を目の前にした際、
自身が幸せになることについて、ブレーキがかかったんじゃないだろうか。
使徒として、正義だけでなく愛も過去にとらわれ歩みをやめることを禁じられていても、
自身も失った側故に、前を向きがたい気持ちになったのかなと思う。
カールの廃墟を見て嘆く兵士をみて思ったことがノベライズの後と考えると、もっと深みがでますね。
それでもそんな人たちのためにできることをするヒュンケルの誠実さをより感じた次第です。
なお会った少女に話すとき、「君は」と話していた。
基本目上以外の女性にはこんな感じの距離感なのかもですね。そこでお前っていうのはマァムだけみたいですね。
ここまでは自分のことですが、
次なるバラン編で、その大切な存在についてより彼は直面することになるのでした。
・バランの過去を知り、自分にしかできないと説得するも不首尾。
ラーハルトから、バランの過去を知り、自分が説得しなければならないと向かう。
そして言う「なぜならお前が愛した人も、また人間」これを言うには自分も人間を愛したから、
言ったのだとそのように思う。
説得は不首尾に終わり、より怒りを誘発することになってしまった。
マァムのように自分は救えるかこれについてまた、できない履歴が加わって
よりその部分で幸せにする力がないように思ったのかな
「力だけでは、止められない」その命題に挑むため親友の願いとともに形見をもち修行に赴く。
(ここほんとに義理堅い約束守る人)
そこにはバランを止めるだけではなくて、今までの負の連鎖についての断ち切り方も入るんだろうなと思う
(無意識だそうけど)幸せの模索は知らずすることになったのだろうね。
・鬼岩城編 光を生涯選ぶことを マァムに誓う
久しぶりの再会も戦いの中でした、原作ではマァムから近寄りましたが、
アニメではヒュンケルの方から寄って行った形に変更。
闇の師弟、決別するための初戦でした、だが、闇の力が及ばず落下。
マァムが傷つきながら受け止める。驚愕の表情のヒュンケル。
一番守りたくて傷つけたくない人が真っ先に飛び込んでくるし、代わりに戦おうとすらする。
たまらない気持ち、察するに余りある。
(でもマァムはそれをしたんですけどね、危険からは遠ざけられないことになるね)
皆を救うため、闇を再度選ぼうとしたヒュンケルに対し、
「あなたが邪悪な力を取り戻さなければこのままみんなやられてしまうかもしれない」
「でも…もう二度とあなたのすさんだ目は見たくないの…戦うなら正義の力だけで戦って」
「あなたなら必ず勝てるわ」どこまでもヒュンケルを信じているマァムです。
この後ミストが2人まとめて死ねとなったのは分かれ道だったとおもう。
自分だけならなんとも思わないが、マァムも一緒はダメなんだと思う。
なんとしても失いたくなく生きて欲しい存在だから
悲しませずに生きる道は光一択、光に賭けた。
自分にはできないと思った空の技の習得。
二度と繰り返すまい、悲しませまいという思いが「今ここでお前に誓おう」
になったんですかね。光を選ぶって誓ったわけですが、これってね戦い方は彼の生き方そのものなので、
生き方もそうするって誓ったのです。無意識に、しかも神でもなくマァムに誓ったの
誓いってまず誰に誓うのかが大事になる。
自分の考えを自分自身に誓ったのでは、どんなに固く誓っても破棄することが可能だからね、
それを彼は禁じたわけだ。「自分の人生に誓うものを持つ」のだから漫然とではなく
「生き方」を考えていかないといけないね。
マァムに誓っていいと自分が思える生き方をしていくこと選んでいくようになる。
「彼女ならどう思うだろうか」これを折々かんがえ選択していくのだろうね。
それが、バランと対峙し無刀陣を使った覚悟にもつながったのかなと思う。
ラーハルトの約束とダイに自分のように親を戦いでなくすようなことになってほしくない。
※それはマァムも同じだろうね。それは己の身を犠牲にする形の結末を迎えた。
再起不能と言われて戦士としては戦えないとまでの傷となった。
・犠牲になる覚悟のみではいけない気付きの道
さて、バラン加入となって。寝ているうちに出発となったわけだが。
ヒュンケルの代わりという名目でバランが来たわけだから当然です、でもヒュンケルは知っていたかは不明、
目が覚めたら出発されて置いて行かれてた。
ヒュンケルがいなければアタッカーはマァム1人のみなことは気が付いているはずです。
ヒュンケルは罪の為、正義の為だけでなく「命かけて守る」というのが戦う目的のわけでして、
代わりにバランが行ってくれるとはいっても、「守りたい存在(マァム)」を
最優先でまもることはないわけで
(これ守りたい存在が皆という意見もあるけれど、身を挺して守ったの、マァムだけなんだよね、この時)
彼女いない世界で平和を生きても仕方ない人なのですよ。
その存在の為に道を開きたいわけだからいなかったら意味ないわけで、
体を休めて戦わないとか、できない相談。
だから止めても聞かないし身体を引きずってでも死の大地に向かうわけです、装備がないとか関係ないわけです。
告白した「気持ち」と語らない「…」上記の目的があるということ。
追ってきたエイミには当然後者は言えない話「ダイと…」このように…
となっているときは心の動きがあるときですね。
でも真剣な想いには真剣で返す律儀な男、礼も忘れないだが、忘れた方がいいというあたりがこう罪作りですよね。
さて到着し、ダイ達をかばって先に倒れるわけですが。
アプリゲーム魂の絆でマァムが「かばわれた側の気持ちがわかる?」って言ってましたけど。
身を犠牲にされてもその相手は幸せになんかなれっこないわけです。
それに彼は牢の中で気が付くのですよ、エイミの言葉で
・あの時なぜ言葉が浮かんだのか
エイミの顔ではなくて、言葉が浮かんだのですよね。(アニメも顔ではなく走る足だった)
自分がマァムがいないと意味がないように、他の人もそうなのだということを届けたからだ。
誰も口に出せなかったエゴなのだけど、マァムも、皆もなんで自分を置いていったかという事もそれでわかるわけですね。それに、公開処刑ということは、おびき寄せる必要あり生きている可能性が高いわけで、
早々にあきらめるわけには行けないと思い直せる、光の誓いもあるので。
闇を断るではなく、負けないという賭けに出たわけです。
マァムは闇を選ばないでと言っただけなので光が勝てばいいという発想の転換ですね。
光を見るには暗闇を通らねばなりませんので。
何故だかわからないが生きるを選択する気になったということなので、多分無意識の中で
「自分が生き残ってかつ道を開く」というわずかな光のところに集中した。
いろんな人がかかわったうえでこの結論になったので。理由が本人もまだ実感がなかったのではないか。
そしてマァムも信じていたヒュンケル自身を。ここで心が通じ合ったと思いきや。
ミナカトール、ポップ告白事件により。また寸断。
この時のヒュンケルの様子は顔ではわからず、ただマァムの手を掴んだことと、
バーンパレスに入ったさいの、少しの吐いた息。に込められていたのだと思う。
・想いよは知れにいたる心の動き
ここの心の動きは難しいところだと思うのですが。
ポップを気にする様子について、「どうしていつも」と言っていたので、
マァムからのを感じていても、ポップを気にする様子というの、普段から気にしていたんだろうと思う。
自分よりも感情をあらわにする様子を見ていて、自分だけ様子が違うことについてうぬぼれられるほど、
ヒュンケルは恋愛に慣れていない人なんだろうと思う、顔に似合わず
ちゃんと向き合った女性がマァムが初めてで、出会って日もそんなにない中ですべてを読み取るには困難だと思う。
彼もまだ21歳だから、自分もすきだけど、いつ死ぬかわからない中で悲しませてしまうかもしれないし、
自信がなかった部分もあったのかな。
マァムに関しては自信がないヒュンケルさんがでる、幸せにする確信なんて誰もないのにね。
もしポップにそんな気持ちがあるのなら、彼女の意を尊重したいから「確かめろ」といったのだと思う
、自分の気持ちをあきらめたとかではなくマァムの気持ちを優先したのかなと。
想いを断ち切ったわけではないのは、戻ってきた際に向けたまなざしと、
優しいというよりどこか硬い声にでていたのかなって。
そして先生の復活時に残ることを強行した際、マァムの顔を見れなかったことにも出ていると思う、
見たらわかってしまったらいけないから。これで2度と会えない別れになるかもしれなかったのに
振り返れなかった。
・漏れ出る
言わないでいた言葉はついに復活したヒム戦にて
倒れるという瞬間に、気にかかる守りたい仲間を思い出す最後にマァムを思い出し、
仲間だから守りたいのではなくて幸せになってほしいから守りたかった。
言えない言葉が、最後に名前として漏れ出てしまったのだろうね。
ヒム的にはなんだ・?と思うだろうけどこれは99話につながっていった話かもね。
まだ死ぬわけにはいかないと心のどこかで思ってなんとかしたいという思いが、先生の画像を呼び出したのかなと。
・愛に気が付く
ヒムに向かってうまく言えないがと手を差し伸べる、それはかつて思った。
マァムにしてもらったことを自分にもできるだろうかという事への答え
「もとから持っていた」幸せにする力はなかったわけじゃなくて気が付いていなかったけど
最初から持っていたんだという事に気が付いて、悔いはないと思ったのだろう。
その後ラーハルトにもう一つの戦うという目的は譲ってそして死んだ。
目をあけた時には、一人の新しい男が生まれていたんだと思っています。
そんな何も持たない男が、帰ってきた際。マァムの顔を見た時どう思ったろうね、
生きているだけで嬉しいという事がわかったと思うのです。
・闇師弟との決着
ミストがマァムを乗っ取った際、一人だけマァム自身を案じていたヒュンケル。
彼女がいないと意味ないくらいに大事だから乗り移らせた。
だけど負けるつもりも犠牲になるつもりもなかっただろう。
動けない身体でやれること、自分であるままで生き残る選択肢貯めたわけ。
マァムには本当のことは言いたくなかっただろうね。
生きていさえいればいいはいいけど、悲しい想いはさせたくはなかったのだろう。
・脱出時の究極の選択、そして戸惑い、判明
99話 脱出時には、自分がやるしかないという場面に追い込まれる。
今まで生きるという選択肢をとろうとしてきたけど。いたし方ない。
そんななかで、マァムがそれを拒否した。
みんなのためにと行動する彼女がそれだけはダメだと、止める。
本当に死んでしまうから!という、彼女にわかるだろう?と諭しても。
イエスと言わず、そして先生の時に止めなかったことも、彼にとっては驚きだったのではないか。
そこまでのエゴをだすことはなかったから。
彼女の自分だけの愛は、自分に向いている?戸惑っただろう、
こんなぎりぎりでわかるとはと思っただろうけども、それでも自分がやると決めようとしたその時、
ヒムが代わりにと請け負った
(彼的には漏れ出たのきいてたから、そのうえでのやり取り見てほっておけなくなったのかなと思ている。)
地上に戻ったあと会話をできていない、この話をした瞬間に時は動くのだろうがそれはいつだろう
・そしてこれから
エンディング後どうなったのか。エピローグの様子をみると。
ラーハルトとどこかに旅にでることになったようで。
エイミは後ろを向いてうつむき手を握り締めてた、どこか悔しそうなそんな震え声をしていた。
共にいけない理由は一体どんなものだったのか。満足いく回答ではなかったようだった。
※ファンブックにてヒュンケルとラーハルトの2人旅である旨は明言されております。
エンディング後に 囚われていたものから解き放たれたヒュンケルはどんな選択をしたのだろう。
まずは会いに行くといったあの少女のもとにいくのだろう、でも悲壮感はないようだ。
もうなにかの犠牲にはならないという方向に振れたのではないか
梶さんは「そんな存在に幸せに生きていってもらうためには、まず自分自身が生き残っていかなければならない」
と思い始めたのでしょう。壮絶な人生を送ってきた彼にとって…それは本当に本当に大きな変化ですよね。」
と語っています。
きっと生きていくための選択をしに行ったのだと思う。
個人的にはゴメちゃんが世界の心を一つにした際になにか変わっているのではないかなとも思っています。
その前にも裏切り者の処刑で全世界放送されてそのうえで世界を救ったメンバーでもあるし。
そこにラーハルトが一緒についていったのなら。そこにも答えはありそうです。
そしてマァムが止めずに別に旅たつ、3人で、2人でないあたりで、
もしかしたら答えはもうでたのかもしれないとも思いました。
ヒュンケルがどう出るかわからない、そしてマァムも決着をつけなければならないので。
意外と早く結果がでるのかなとか思いました。
※1
2022.6.21 Vジャンプ8月特大号三木さん梶さん対談より
――ヒムと戦ったヒュンケルを演じられた梶さんは、ここまで演じられた到達感のようなものはあったのでしょうか。
ヒムにも親衛騎団がいますが、どちらかと言うと彼らは「同じ目的を達成する宿命を背負ったユニット」なのかなと思うんです。自分の意志とは違うところで、はじめから仕組まれていた部分のある存在、というか。なので良くも悪くも、その宿命や因縁に囚われ続けていってしまうはずなんですよね、本当は。でも、その中でヒムだけが、ヒュンケルに気づかされていくんです。とはいえ、以前までのヒュンケルならば“仲間のために生きる”なんて考えは到底生まれてこなかったはず。では、なぜ彼は変われたのか?
それは「生への執着などなかった彼に、自分の命を懸けてでも守りたい存在ができたこと」、そしてさらには「犠牲になる覚悟だけでなく、生きて、その存在のために道を作ってあげたいと思ったこと、思えたこと」が大きかったんだろうなと。それこそが、この作品においての「仲間」の定義なんだろうなとも思いますしね。
きっと彼は「そんな存在に幸せに生きていってもらうためには、まず自分自身が生き残っていかなければならない」と思い始めたのでしょう。壮絶な人生を送ってきた彼にとって…それは本当に本当に大きな変化ですよね。長らく一緒に歩んできた者として、そんな変化と成長をとげてくれたヒュンケルのことが、とても誇らしいです。
※2 第4章 鬼岩城へ
ヒュンケルの旅。鬼岩城へと向かうヒュンケルとクロコダインは、道中魔物に襲われて両目を潰された少女と出会う。彼女は不死騎団によって両親を殺され、同じく魔王軍に居場所を追われた人達とひっそりと生活しており、ヒュンケルは自身の罪を突きつけられる。…※三条先生監修のストーリーです