マァムの気持ちが見えにくい、後半ぶれたという評価がされることもある彼女ですが
前述したように最初から変わってなくて、
もともとの本質が現れてきただけなのだと思われます。
長兄登場後のマァム
本質を表に彼女には少しずつ変化が訪れます。
マァムの気持ちの変遷
・訪れた変化
強い部分を全面にしないため下記のような変化も現れるように。
・判断の同意をヒュンケルに求める
・訪れた先で何のことのない会話を振る
(ダイ、ポップだと会話にならないようなやつ)
・いなくなると弱気になる瞬間が
・助力があるとヒュンケルだと思う
強さが頼りになる部分とペースに合わせた会話をしてくれるので、ポップとは別の側面で話がしやすいのかもね。
・慈愛と愛のエゴ
ヒュンケルはマァムが守らなくてもいい強さを持っているだけではない信頼感、安心感がある。
それはなぜか戦いのなかで。彼女の戦うのを止めてを聞いてくれた人は敵味方問わずヒュンケルだけ。
もしかしたら走り出した戦いは慈愛では戦いは止められないのかもしれない、そんな中で信じさせてくれた人。
そして必ず戻ってきてくれる。そんな信頼がある。(理由なく不死身だから)しかも手段を選ばないわけではなく、光を選択してかえって来てくれる。
父を亡くしているマァムにとってそれはとても心配だけど信じさせてくれる、無二の存在だと思う。
でもそれだけではないのだ
一人で過ごしがち、悲しい過去からかなぜかわからないけど悲しい目は消えない。
気になって、力になってそばにいたいという気持ちも出る。
そしてそこに居たいのは自分であり、他の女性では嫌のようですね。
明らかにほかの仲間とは異なる想い。心を開く人、仲良くなる人が増えるのは喜ばしいはず、だけども気持ちが曇る。
なぜかわからない
信頼だけでも慈愛でも解決できないなにかが彼女の中にあるということかなと。
そこがあらわになってくるのがおもはし以降です
・気が付いた想い、気が付かなかった想い
第69話「愛の超激突」
ポップが強くなろうとした理由を察した時「私のせいだったんだ」という言葉、彼女が気が付いた気持ちってなんだったのか。姉弟子として旅に出て対等な仲間だって言っていたのに、そう見ていなかった、弟というか守らなければと思っていたことに気が付いて、対等にみるだけじゃなくて異性として見て欲しかったことに対する、守るつもりが、気が付きすらしなかった申し訳なさみたいなものだったように思う、そして家族のように接していたので異性としてどう思っているかすぐに答えがだせないことにも、見ていなかった自分を思ったろう。
そんな様子をみてヒュンケルは自身の想いは伝えず、彼女の気持ちを優先しようと
「言葉にできない思いが少しでもあるのなら確かめに行けばいい」と背中を押したのだろうね。
この「言葉にできない想い」は異性としての想いをヒュンケルは言ったのだが、
マァムは、伝えなくてはならない事「ちゃんとあなたを見るよ」ということを伝えにいった。
想いに答えるとかではなかった
ここにはずれがあったと思う。
お互い気が付いているところ気が付いていない思いがあったのだなと。
伝えられないもどかしい中でも「エイミさんがあなたを愛するように?」とマァムは聞いた
「あなたはエイミさんをどう思っているの」という言えない気持ちから問われた時に
「俺は彼女の愛に応えてやることはできないがな」とはっきり伝えたこと。
ここヒュンケルは想いを伝えはしなかったが、そこに気持ちがないことだけは伝えたかったのだなと。
そして、エイミのような形にしなくてもいいことも同時に伝えたことにもなる。
マァムのために自分の気持ちは抑えるつもりが、押さえられなかったこのせめて伝えたい想いが、
この後の返事につながっているように思う。
マァムはこのあとエイミさんとのやり取り見ても揺れることがなくなったので、大きな一言だと思う、
ポップにも正直な回答ができた(正直すぎてすごいよ)
少女と大人になったばかりの青年らしい、まっすぐな想い 心を打つシーンでした。
・マァムの返事
第70話「勝利か消滅か」
さて、その正直な返事の件です。ヒュンケルに背中を押されて答えた内容は、彼女からしか出てこない返事だったと思う。「弟みたいでほっておけないもの」を言ったうえで今は答える資格が私にないからこれから異性として見るっていう、非常に正直な答え。いやそれは、家族から男性として見るようにってハードモードですが、やったことない子にはわからんな。愛から恋にいけるか。どうか、そしてヒュンケルについても話した。
ポップを愛するかもしれないし、ヒュンケルを愛しているかもしれない、そう答えた彼女は
もう、気がつかないという選択肢はない、なぜならば向き合うと約束した。ポップへの想いを知るにはヒュンケルへの気持ちも知らねばわからない※4 「愛しているかもしれない」ここで思うことは、もうヒュンケルへの想いに目をそらして気が付かないでほかの人に行くはなくなったなと思う。わからないままにせず向き合っていくということは彼女の誠実ではないからだ。決着つけるだろうと。実際バーンパレスの戦いで、気が付いていったことがあると思うのです。
※タイトルも秀逸、ポプの想いにもかかっているね。でも彼も後悔なくいけるね、いえたもの。
・マァムの気持ちが走った先は
前述したように、マァムは最終決戦を戦う中で、自分の中のわからない感情の答えが出てきた
(無意識も含めて)と思われる。
そこに本人より早く勘ついたのはポップだったと思うのです。
炎の中で、ポップはマァムが泣く声を聴いていたと思う。
誰か何とかしてと泣く声を聴いたのは2回目。初回は地底魔城でヒュンケルがマグマに沈んだ時だった。
【これは独り言ですが】
みかこしさんの演技の違い、色の出方が異なるよこの時にマァムへの言葉がなかった事がある意味、
ああやっぱ、オモエソウナンダナそうなのかと彼は思った気がしてる。
ヒュンケルは大事な弟弟子の最後になるやもで聴く余裕はなかったと思うけどね。
そして第75話「破邪の秘法」ここで、一人背をむけるヒュンケルを責めようとするポップを止めるマァム、
それを受けて「マァム お前・・・」
とつぶやく。これまでの流れで、悟ってきた感じ
「…まだ見てんのかよ。アイツが悪いんじゃねえか」それでも信じる姿に、何を思ったんだろうか。
そこからのタッグの「個人的事情ってのがあってね」と対抗意識にもつながっていそうだと思う。
そのあと比較で好きになったりしないからと言われたわけですが。
そうどっちが優れているとかで彼女は決めない。
※5そんな中ヒュンケルが生還した時、涙で走り寄った姿はあきらかに他と違っていた。
もうこの時には二人がくっついてようがなにも言わなくなっていた、からの自分が生還した際のふざけは・・と思う。
・ついに、みんなよりも一人を優先した
マァムの心がどこにあるのか。
この流れで、マァムは99話で究極の選択をせまられていた。
脱出するために命をかけてグランドクルスをするというヒュンケル。止めたのはマァムだけ。
なぜか。ヒュンケルしかできないことをわかっていたから、でもここで誰かが犠牲にならねば道は開けない、
その覚悟のあるメンバーばかり故の沈黙、でもそこで良しと彼女は言えなかった
。そしてここで、先生が不可能に挑戦するという(失敗の公算は大きい)
この時、マァムはダメと言わなかった、いえなかった。
どうしてもその一人をあきらめられなかった。
でも「わかるだろう?マァム」と手をつかみながら言われた、
わからない心それは使徒の心ではなく完全な私心だった。
こんなぎりぎりでわかるなんてね、そこから声を発することが彼女はできなかった。
自分だけの抑えきれない想い、彼女はここで体感、実感したのだ。
と鬼岩城の時は闇か光かだったけど今回は生か死かのほうで、
地底魔城崩壊の方に感覚としては近かったのではないでしょうか。
もうそれは2度と見たくない、この言葉をきっと後で言うことになるような気がする。
結局ヒムが助けに入って全員生還を果たしたわけだけどあのやり取り全員が目にしたのだよね。
どこまでが感じ取ったのだろう。少なくともヒムはなにかを感じたら助けてくれたのだろなって
エンディングでは別々に旅たちますが、もしかしたら2人とも気持ち確認できたかもしれない。
そんな風におもったエピローグの様子でした。
・これからの未来は
エンディング後どうなっていくのだろうそんな部分に対して、Vジャンプ2022年10月特大号 豊永小松対談をみると(WEB公開版と紙面で内容異なるためを引用紙面より抜粋ポップはどんな少年かの部分より
小松 ポップはの印象を浮き彫りにするのに、ヒュンケルの存在が大きいですね。
ヒュンケルは頼れる雰囲気と、多くを語らないミステリアスなところがあって、
知りたくなると感じさせてしまうし、それは異性として惹かれている感情だと思います。
―――――――(中略)―――――――――――
豊永 個人的な見解ですが、ヒュンケルとはこれからいろいろなことを知っていく
「恋をする恋愛」でポップとは家族と接する「愛を持った恋愛」なんじゃないかと思います。
どちらを選ぶにしても全くジャンルの違う究極の選択のような感じがしますよね。
小松 そうなんですよね。ポップとは「愛」から始まっている感情でそこから恋に行けるのかっていう。
豊永 どっちが先行するのか、という感じはありますね。
ヒュンケルは業を背負ってしまっているけれど、逆に言うとバーンを倒すことができれば、その業から解放される。そうなるとその後の関係性はどうなるのかなって思いますね。
(web版にて)
――いまだバーンとの決戦の最中ですが、彼らの未来はどのような関係になると想像されますか
小松 マァムにとっても、ヒュンケルに対して決着をつけないといけないですからね。
ヒュンケル自身もどんな行動に出るのかわからないですし。
このように語っています。
マァムのヒュンケルへの恋愛感情については隠せないということなのだろうなって。
そこでポップとの関係を家族と接する「恋愛」(豊永)。
マァムはポップへの「愛」から始まる、そこから恋にいけるのかと(小松)。
語られているのが印象的です。
ファンの間では長年、ポップへの対応は恋、ヒュンケルには家族愛からくる「母性愛」だというものが
ある一定数存在し主張されるのですが、
役を演じられたお二人はそれとは逆の見解を個人的見解として共にされているので
そこは押さえておきたいですね。
小松さんと豊永さんがともに、エンディング後にヒュンケルの行動があるではないかと、
変わるのではないかという風に語っているのが印象的です。
その予測は本人でないからわからないけどという感じで語られています
ヒュンケルの中でおもはし以降に変化が。変わっていっただろう部分があるということを示唆していると思われます。
これは私もアニメのエンディングをみて個人的に感じるところでした。
そのあたりを探ってゆくために次はヒュンケルに移りたいと思います。
【下記参照】
※4 Vジャンプ2022年10月特大号
小松 自分への想いの強さに気が付いたんですね、だからマァムは自分も相手も友達だと思っていた感情が違って、違和感が受け入れられなかったのだと思いますポップを人間としては好きなのだけど、相手の強い想いを知るほどに感じるジレンマと、自分自身が初めて気がつく感情だから受け入れるのに時間がかかっているのだと思います
WEBの未公開版よりhttps://www.dqdai-official.com/articles/6333
小松 いわゆる慈愛の心を持っていても、それを恋愛に置き換えて、自分から与える愛であるというのに初めて気づいてしまった。それでどうしたらいいのかわからなくて、ヒュンケルのことを好きになることもあるかもっていうすごく正直な答えかたになったのだと思います。メルルやアルビナスのおかげもあって、整理できてきた感じがしますね。2人がいなければこの答えにはたどり着かなかったんだと思います
豊永 ポップも、さまざまな人を見て自分の知らなかったことに気づかされたって全部言ってくれる、マァムの誠実なところに惚れたんでしょうね。今のお話を聞いて、改めて収録を掛け合いで録れてよかったなと思います。